さよなら!かべちょろ!!
昨年の夏、このブログ投稿で報告していたヤモリのその後のお話です。
卒園したお友達も、そして在園のお友達も、飼育中に何度も園長室に見に来てくれていましたが、コロナ禍でなかなか顔を突き合わせて観察するという機会も難しく、そのうち餌がなかなか取れない冬になってしまいました。
ヤモリをご覧になったことがある方はお分かりだと思いますが、本来ヤモリは窓などに集まる小さい虫(害虫と呼ばれるものもなんでも)を捕食します。その際、カエルのように虫の動きに反応して食べるという性質があります。つまり、餌付けされない野生下で育ったヤモリは、飼育が難しく、園長室で飼い続けることができませんでした。その結果、子どもたちの前からヤモリがいなくなってしまいます。(野生下では、葉っぱや壁の隙間などで暖を取りながらじっと越冬します。)
ヤモリが園長室からいなくなってからも「かべちょろは?」とずっと聞いてきてくれていたお友達がいました。忘れずに覚えてくれていたんですね。そのヤモリは…なんと私と一緒に車で福岡市や筑後市、大分県の中津市をいったり来たりしながら、野にいる小さな虫を集めては食べて元気に生きていました。
そして、先週、ついにお別れをしたところです。切れた尻尾も立派になって、体も一回り大きくなって、覚えてくれていたお友達に見送られながらのお別れです。約1年ぶりに戻った幼稚園に戸惑ったのか。なかなかケースから出ようとしません。顔を近づけている子ども達にも驚いていたのかもしれません。その後、ケースからでると、すぐには逃げずにじっと何かを待っているようにも見えました。まるでさよならを惜しんでいるかのよう。
「ばいばい」と、子どもたちも追いかけずに声をかけると、ヤモリらしく縁側の壁にそってささっと走り出してくれました。
長くなりましたが、みんなで捕まえて尻尾が切れたヤモリは、一回り大きく成長し、そして尻尾も元通りになってまた幼稚園のどこかにいますという報告でした。
子ども達には、九州大谷幼稚園の自然豊かな環境の中でいろんな生き物と出会ってほしいものです。
逃がす様子は、YouTubeショートでアップしようかと思っていますので、こうご期待です。幼稚園のチャンネルはこちら。チャンネル登録をしてお待ちください!https://www.youtube.com/channel/UCyqmrghmYxIdmrOrXJea4kA